文化・芸術

2008年12月29日 (月)

志らくのシネマ落語へ行った

立川志らくのシネマ落語 特別編
2008.12.28 紀伊国屋ホール

立川志らく 「幇間腹」
立川志らく 「天災」
~中入り~
立川志らく 「ゴッドファーザー」

年の瀬も押し迫っているが、立川志らくの落語を堪能。
家元お墨付きのキチ○イはやはり素晴らしい天性の落語家であった。

中入り前の古典落語2席は「ゴッドファーザー」への伏線となっていた。

シネマ落語「ゴッドファーザー」は元ネタの映画と古典落語を知らなければ、
何が何だか全くわからない構成になっていて、不親切極まりない。

コアな志らくファンしか相手にせず、よりマニアックな方向へ
突き進んでいく志らく師匠。その姿勢、好感が持てるなあー。

逆に言えば、映画と古典落語を知っていれば、これほど面白い噺は
ないという内容だったわけだ。

俺、映画見ておいて本当に良かったよ・・。

落語以外にも、芝居や映画や執筆活動など、多彩な才能を持つ志らく師匠。
来年も可能な限り追いかけたいですな。

2008年12月15日 (月)

喬太郎独演会へ行った

柳家喬太郎独演会 カマ手本忠臣蔵スペシャル
2008.12.13 三鷹市芸術文化センター

柳家喬の字 「狸札」
柳家喬太郎 「按摩の炬燵」
桃月庵白酒 「四段目」
~中入り~
柳家喬太郎 「カマ手本忠臣蔵」

喬太郎さん、前半のまくらで「今日は思いの他、善良そうなお客さんばかり
ですね・・」と想定外の客層に早くも「カマ手本忠臣蔵」を
演じることにビビッてる様子。

まくらでは笑わせてもらい、落語では喬太郎師の珍しい「按摩の炬燵」や
白酒師の「四段目」など古典をしっかり聞かせる、いい落語会であった・・
中入り前までは笑)。

後半、客席が暗くなり、松の廊下を表した豪華な背景が出現。
討ち入り時の雪を思わせる美しい紙吹雪も舞い、幻想的なムード。
でもやってる落語はカマ手本・・・。
なんだ、このミスマッチ。

喬太郎さんも下品極まりないこのネタをやるのは本意ではなかったようだ。
噺の展開とは関係なく、唐突に「やりたくないよ、こんな噺!」とか
「他の噺もできるんだよ!」とか叫んでいました。
終いには「文七元結やりてー!」と心の底からの叫びが笑)。
これが一番面白かった。

私は予備知識があったので、ああこれが例のカマ手本かー
みたいな感じだったけど、もしかして普通に忠臣蔵の落語と思ってた
お客さんはひっくり返っただろうなあ・・。

2008年11月 8日 (土)

志らく独演会へ行って来た

立川志らく独演会
2008.11.8 彩の国さいたま芸術劇場 小ホール

立川らく八 「子ほめ」
立川志らら 「壷算」
立川志らく 「小言幸兵衛」
~中入り~
立川志らく 「富久」


大好きな志らく師匠の落語を聞くために、わざわざ与野市まで出かけた。
ここは落語会をやるのはもったいない位の(失礼)美しい劇場でした。

志ららさんは始めて聞いた噺家さんだ。
素人目には、すでに真打の雰囲気が感じられた。

志らく師匠、まくらではやはりタイムリーな金髪豚野郎(笑)の話。
もう「金髪豚野郎」ってフレーズだけで笑っちゃうね。ひどいコピーだ。

あと志らく師匠のまくらには、家元や志の輔さん談春さん花緑さんが、
よく登場するのだが、今回も出てきた。
家元のモノマネはいつもかなり受けてる。

「小言幸兵衛」の幸兵衛さんのキャラは演じる噺家によってだいぶ違う。
嫌味でネチネチしたジジイって感じで演じる噺家もいるが、
志らくさんの幸兵衛は、マシンガンのように文句が出てくるハイテンションな人だった。
まあ、独特な変な人キャラクターだね。

「富久」は有名な古典落語だが、実は始めて聞いた。
ああ、この噺があの「富久」なのねーと思った。
落語に出てくる芸人は、みんなちょっと悲しい性、業を持った
感じの人ばかりだ。
「富久」の久蔵も芸人の悲しさがすごく出ていて、応援したくなる。

2008年11月 3日 (月)

雀々・喜多八 二人会へ行った

11月である。

来年2月に予定している私の個展まであと約3ヶ月だ。
これからこの日記は、個展準備日記として書いていきたい。

まず本日、私が何をしたかと言うと・・・
落語会へ行って来たのでした笑)。


まあ目当ては喜多八師匠です。

二人会とうたってはいるが、桂雀々さんの会へ
喜多八さんがゲストで来たという感じの内容でした。

江戸と上方の落語の違いが、はっきりと現れた落語会で、
面白かったです。

私は東京の人間なので、喜多八さんの陰気でひねくれた芸には
非常に好感が持てる。が、はじめて聞いた雀々さんも、
いかにも関西っぽいサービス精神あふれる芸で笑わせてもらった。
「動物園」という馬鹿馬鹿しい噺が生き返っていたね。

喜多八さんの「うどん屋」フルヴァージョンは、笑わそうという所がなく、
地味に進行。小三治イズム爆発という感じで素晴らしかった。


雀々・喜多八 二人会
2008.11.2 国立演芸場

柳家喜多八 「もぐら泥」
桂雀々 「動物園」
~中入り~
柳家喜多八 「うどん屋」
桂雀々 「くしゃみ講釈」

2008年10月19日 (日)

喜多八&弥助の会

七転八倒の会
2008.10.18 毘沙門天 善国寺書院(神楽坂)

柳家小ぞう 「初天神」
五街道弥助 「紋三郎稲荷」
柳家喜多八 「将棋の殿様」
~中入り~
五街道弥助 「らくだ」
柳家喜多八 「蛙茶番」


この会の存在は以前から知っていたが、
なかなかタイミングが合わず、今回始めて行ってみたのだ。

変則的な間取りの会場。外の話し声が聞こえてきたり、
お客さんの携帯がバシバシ鳴ったりと、戸惑う部分もあったが、
落語は非常に良かった。

目当ては喜多八さんだ。
久しぶりに聞いたが、相変わらずテンポが良い。
落語は本寸法の古典なんだけど、語り口のキレが最高で
品があるので、今っぽく聞こえるんだよね。

まくらでNHKのプロフェッショナルに小三治師匠が
出てたことに触れていた。ひねくれた見方で笑いをとっていたのは、
落語的了見ということだろう。

五街道弥助さんは始めて聞いた。
休憩明けにらくだのまくらふった時は、
うわ~っ、らくだやるの?と思ったが、
時間を忘れさせてくれるようなしっかりとした本格的「らくだ」で、
とても良かった。

2008年9月21日 (日)

ビクター落語会へ行ってみた

いやあ、色んな落語会があるね。
この会は去年から始まった比較的新しい会みたい。
どうも落語DVDの制作や販売がメインのようだ。

会場となったのは三田にある仏教伝道センターの8Fホール。
どんな建物だ!とワクワクして行ってみたら、
普通の地味なビルヂングでした。
8Fホールもホールというより披露宴会場みたいでした。

・・・落語日記でしたね。

ビクター落語会 第23回 夜席
2008.9.20 仏教伝道センター

柳亭市朗 「寿限無」
桃月庵白酒 「松曳き」
五街道雲助 「藁人形」
~中入り~
五街道雲助 「よかちょろ」
桃月庵白酒 「山崎屋」


雲助さんと白酒さんの親子会。
この顔付けは先月に日本橋亭でも見たが、
ネタのグレードがいくぶん上がっていた。

もう何度も日記に書いてるけど、白酒さんは本当に面白い。
フリートークがこれだけ笑えて、しかも落語が比較的本寸法で
面白い噺家って、他にあまり思いつかない。不思議な噺家だ。
「松曳き」という中ネタが白酒さんによって光っていたよ。

「藁人形」なんていう珍しい噺も聞けた。
陰々滅々としたダークな展開なのに、サゲがなんじゃそりゃ的くだらなさ。

中入り後の「よかちょろ」→「山崎屋」の親子リレーは
素晴らしかった。
「山崎屋」は現代ではサゲが意味不明だよね。
この意味がわからなかったり、くだらないオチが今も継がれている
ところが古典落語の不思議。

2008年9月17日 (水)

談笑さんの月例独演会

日本橋亭での月例独演会も今年限りか、
来年2月までだそうです。
このぎゅう詰めな会場もあと少し・・。


第82回 立川談笑 月例独演会
2008.9.15 お江戸日本橋亭

立川談笑 「蔵前駕籠」
立川談笑 「長短」
~中入り~
立川談笑 「らくだ」


まくらの内容いろいろ・・・。
・博報堂が嫌いだという話
・山手線で見かけた白人の主人と下女の話
・自民党総裁選挙の話(小池百合子の得意面とか)
・10人ほどキャンセル客がいたとの話(暗にキャンセルは
しないでねと釘を刺してた。キャンセルごめんなさい談笑さん)

他にもあった気がしたが、メモしてるわけじゃないので忘れてしまう。

落語は古典を3席。さ程改作のない3席でした。

「蔵前駕籠」はサゲにひねりがあって面白い。
この工夫は好きだ。

ネタおろしの「長短」はリアリティの感じられるアレンジが良かった。
この噺、本寸法だと長さんの方が気の長いデフォルメが激しい。
談笑さんの演出は、長さんがリアルにいそうなのんびり屋、でも
少し性格が悪い。短七さんが神経症的短気な男というアレンジだった。

「らくだ」は志らくさんのしか聞いたことがなかったが、
噺家によってだいぶ演出が違うなあと思った。
かわいそうなクズ屋に肩入れしがちな噺を、らくだの生い立ちまで
詳しく語る演出のおかげで、ダークな人間ドラマとなっていた。

2008年8月31日 (日)

白酒・甚語楼の会

白酒・甚語楼 ふたり会
2008.8.30 お江戸日本橋亭

三遊亭たん丈 「たらちね」
柳家甚語楼 「お菊の皿」
桃月庵白酒 「宿屋の富」
~中入り~
桃月庵白酒 「犬の災難」
柳家甚語楼 「子は鎹」

よし今だ!と思って洗濯物を外干ししたと思ったら、
直後にゲリラ豪雨・・・。なんだこの天気は。

白酒・甚語楼ふたり会へ。

白酒さんはすごい。トークも落語も全部面白い。
「宿屋の富」。元々面白い噺だけど、今日は笑いがドカンドカン来てた。
なにが違うんだろう。センスや才能があるって言うしかないんだろうか。

「猫の災難」って噺は聞いたことあったけど、
犬ヴァージョンもあったんだね。調べたら古今亭は「犬の災難」みたい。

甚語楼さんの「子は鎹」。
うなぎ屋へは番頭さんも同席していて、この番頭が熊五郎とおとき
の仲をとりもっていた。これは始めて聞く演出。

ところで、落語のことをブログ日記に書く時、
噺家を「師匠」と呼ぶことは止めた。
理由は単純、師匠呼ばわりは馴れ馴れしいと思ったから。
僕はただの落語の客。そこは線を引いておきたいと思った。

2008年8月24日 (日)

雲助・白酒の会

北京五輪の野球、3位決定戦。日本対アメリカ。
テレビで見てたけど、新しい罰ゲームかと思ったよ。

丸坊主になった選手が辛気臭い顔で試合していて、
勝っても負けてもブーブー言われているという。

あまりにも悲惨で笑いそうに・・いや、可哀想になったね。

行ってきた落語会↓


オリンパスシンクる寄席 (五街道雲助、桃月庵白酒)
2008.8.23 お江戸日本橋亭

柳亭市朗 「たらちね」
五街道雲助 「臆病源兵衛」
桃月庵白酒 「千両みかん」
~中入り~
桃月庵白酒 「つる」
五街道雲助 「鰻の幇間」


「臆病源兵衛」なんて割りに珍しい噺が聞けた。

目当ての白酒さんは現代にも通用する工夫がたくさん。
時事ネタの北京五輪ネタのまくらも披露。
久々に聞いたけど、相変わらずうまくて面白い噺家さん。

2008年7月22日 (火)

談笑師匠の月例独演会へ行ってきた

第80回 立川談笑 月例独演会
2008.7.21 お江戸日本橋亭

立川談笑 「うなぎ屋」
立川談笑 「厩火事」
~中入り~
立川談笑 「お化け長屋」

前半のまくらが長かった。
とりあえず僕が記憶している限り列挙します。

・大分県教員試験の不正事件からはじまり、談笑師の予備校講師時代の経験から
 医科大学受験の不正について。
・取材の経験から航空業界の腐敗ぶりについて。
・お約束のモナ&二岡ネタ。五反田ラブホかよ、モナ好感持てるなあーという趣旨。
・フジテレビの財政状況とお台場冒険王には騙されるなという話。
・談笑師本人は幅広く落語をやりたいらしく、トンデモに分類されるのは
 実は不本意らしい。
・大銀座落語祭には騙されるなという話。
・「BU○RN ! 」の編集長氏が最近出した落語本について。ちなみに僕は立ち読みで
 読破しちゃいましたが何か?


噺は最初に「うなぎ屋」。
うなぎ屋には只酒飲みたい客が30人いた。
うなぎの生け簀にハブが混じっていて、このハブがサゲに
出てきた。前に回ってハブに聞いてくれ、がオチ。

次が「厩火事」。
ネタおろしだそうです。丁寧にやってくれて嬉しい。
途中ちょっとくどいなと感じる部分もあったが、かなり面白かった。
おかみさんのキャラがマヌケでいい。

最後が「お化け長屋」。
「らくだ」のエピソード1だったという所でオチ。
いきすぎた顔芸が放送禁止的で面白い。


最後に師匠、今後は落語の幅を広げていきたいという趣旨のことを言ってました。

確かにトンデモな落語は、田舎のお年寄りが聞いたらどうなんだ?と思う。
メジャーになるためには、引き出しをたくさん持ってる方が良いという
師匠の判断だろう。

僕は別に日和ったなんて思わない。
ただ売れてしまってチケット入手困難になるのは勘弁してね。
僕もいろんなタイプの落語ができる噺家は好きだし、今後の談笑師匠を
なまあたたかく見守っていきたい。

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